11ヶ月ぶりぐらいにKDPしましたので、報告やなにかのブログです。つらつらと書いてみましょう。
 
というわけで今回出しましたのではこちら『長袖にきがえました 』です。



冬になったので長袖にきがえた写真集というわけではもちろんありません。長袖は11月ぐらいから着てました。小説です。森先生の日本語の文章みたいなタイトルにあこがれがあるので少し頭をひねってみましたがどうも失敗した気がします。 

内容はと言いますと、SFみたいなお話です。遠い未来が舞台で、人類は既に絶滅していて、人類に作られた偽物の人間たちが少数暮らしているという設定です。人類の絶滅の理由ですが核戦争とかなにかの事故とか隕石とかではなく……という感じです。そこの設定は気に入ってますが、この本を読んでもたぶん全貌をつかむことはできないでしょう。わたしの作品を知っている人にこの小説がどんな話かと説明するのならば、いつもどおりの綺麗にしようとしてどうも上手くいかなかった暗く盛り上がりの少ないSFぽい奴というタイプの物語になっています。ええ、いつもどおりです。

まあ、暗い内容の話はこのぐらいにしましょう。中身はいつもどおりですが、いつもどおりでない部分もあります。上の画像を見てもらえばわかるかと思いますが、表紙が白くないですね! 今回は、鳥居とりさんに表紙を作ってもらいました! やったね! これで表紙を作ってもらうのは3冊めなので例外というわけでもなくなってきましたが、やはり白ばかりのわたし自作の表紙の中では深い感じがはえますね。素晴らしいです。 

これは随分前に、とりさんがKDPで出すときに内容紹介を書いたら、そのお礼に表紙を作ってもらえるという約束から成立しました。そのときに内容紹介を書いたものはこちらです。(この内容紹介を見た人はわたしの良識を疑うので貼らない方がいい気が少ししてきました)



というわけでそんな約束から表紙を作ってもらったわけですがいいですね! かっこいいですね! 最高ですね!

最初は「全部お任せします。文句言いません」と依頼したのですが、できたものに対して「何かあったら言ってください」とやさしく言ってくださったので、いくつかお願いさせてもらいました。なのでそんなお話を書こうと思います。

まず最初に来た表紙は、背景は完成版と同じでしたが、文字が今とは別のフォントのゴシック体でした。そしてタイトルも作者名ももっと目立つはっきりとした白でした。それを見たわたしは思いました。

(このタイトル目立ち過ぎでは? あとなんか作者が「長袖にきがえたぜ!」って言ってるように見える)

そんな風に感じてしまったので、「強いよりも鋭さややわらかい冷たさがでるようなイメージになる感じで、それと作者名離して、あと明朝希望!」のような雰囲気で察して、というこれはわからないのでは? と自分でも思うようなメッセージを投げました。

するとどうでしょう。明朝になって背景に溶け込んで作者名も目立たなくなったものがやってきました。素敵です。しかし、まだ完成版ではありません。それでもわたしは思ったのです。

(『長袖』っていう漢字強くね? でかくね?)

そんな風に感じてしまったので、「漢字とひらがなでサイズに差を付けてたらもうちょっと漢字小さめで」というお願いをしました。

するとどうでしょう。速攻で小さくなったものが送られてきました。有能です。最高です。そんなもっとゆっくりでいいのに……、と頼んでるほうが思ってしまうような速さでした。そうして完成したのがこちらの表紙です。

nagasode_hyo


























ええ、もう綺麗で本当に完璧ですね。素晴らしいので、でっかく載せます。ところで今回、そんな修正の過程をここに載せたのは、一発で求めるものが出てこなかったとかいう不満では当然なく、修正早すぎとかそういうことでもなく、修正の過程からわたしがなにを求めているのか考えが見えてきておもしろかったな、ということです。

タイトルが目立つことってそもそも悪いわけではありません。漢字を大きめにするのもそういった技術のひとつです。作者名だって悪いことをしたのでもなければ、わざわざ隠すよりも目立たせるものでしょう。普通は。なので、最初にそういったデザインをされることは考えてみれば当たり前のことです。むしろちゃんと考えているからこそ、見た人がすぐにわかるようにデザインされているわけです。サムネイルで小さくなったら余計に読みにくくなりますしね。

しかし、作者のわたしは言うわけです。「タイトル目立ち過ぎなのでもっと背景に溶けこむように」と。言っていて自分でも変なのではないかと少し考えましたが、もう少し考えてなんとなく自分の思ってることがわかってきました。

わたしは「売りたい」よりも「自分がかっこいいと思うものがほしい」という意識で要求していたわけです。そりゃ買う人が1000人増えるデザインとかならそっちを選ぶかもしれませんが、デザインに関係なく、どうせ売れませんし! ぜんぜん売れませんし! だったらほんのちょっとの読者を増やす努力よりも、たとえ手に取る人が減ったとしても、自己満足したい! 宝物がほしい! というわけです。

そんなこんなで、とりさんにはめんどうな要求を叶えて頂いて素敵な表紙を作ってもらいました。文字以外の画像については、もう最初に来たときそのまま一発で気に入りましたし、文字部分も上の通り望みを伝えればすぐに直せてもらえましたので、お願いして本当によかったです。

表紙に元の小説中にない部分があったので、さっき足してからKDPに申請しました。それぐらい気に入ってるということです。元は一行で「~した」とだけしてた重要なところを思いっきり追加しました!

というわけで素敵な表紙の本になりましたので、気軽にポチってもらえればいいなーと思います。そして気が向いたら中身を読んでみても良いでしょう。表紙の素晴らしさは保証しますが、中身は保証しません。

あと今回ははじめて横書きで出してみました。いつも書いてるのは横書きですし、出したものはそんなに自分で読むわけでもないのであまり意識はないのですが、縦書きだと全部漢数字にしておけばいいところで「100円で一石二鳥だ」みたいな数字と熟語がでてくると微妙な気持ち悪さを感じたり、まだまだどうすればいいか決めかねているところがあります。次回は縦書きに戻るかもしれませんし、そのまま横書きを続けるかもしれません。未定です。

ではでは