感想文です。いつもどおり大好きな漫画のご紹介です。行ってみましょう。
 
今日の本は『四月は君の嘘』です。ついに連載が完結してコミックス最終巻が発売されたので感想文を書きましょう。そうしましょう。連載中におすすめしたほうがいいんじゃね、という気もなくはなく、感想文待機している連載中漫画もたくさんあるのですが、どうでしょうね。ある程度、まとまってるほうがいいのかなと思うのですが。とりあえず今回は、完結した『四月は君の嘘』です。超おすすめです!



この漫画は連載当初から大好きでした。それなのにあまり評判を聞かず「なんでだ。なんでこんなおもしろいのに人気ないんだ。みんなもっと読めよ」 とか思って紹介文を書いたりしましたね……。
胸を打つ青春ラブストーリー!!「何かにつき動かされて私たちは演奏するんだ」2013年講談社漫画賞少年部門受賞作「四月は君の嘘」がスゴイ

そんなマイナーさを勝手に悔しく思いつつも、せっせと布教をしていたら、何人かの人が読んでくれたり、アニメがはじまったりと2014年にはいってからは一気に盛り上がりました。うれしいです。とてもよかったです。アニメでの演奏シーンなども素晴らしく、ブルーレイにはおまけ漫画が付くという悪どい商法もあるため、円盤も全部集めるつもりです。あと小説版もよかったですね。子供の頃の話とか漫画の裏設定なども盛りだくさんで。

この漫画は簡単に言ってしまえば「中学生 + ピアノ + 恋愛」という感じです。

それの何がよかったのかなあ、と振り返るとやはり真摯だからでしょうか。真剣に努力して、真剣に悩んで、報われることもあれば、どうにもならないこともあり……。そんな姿に心を打たれるのだと思います。なぜそんな真剣な姿に心惹かれるのかと言えば、現実のわたしがそうできないからでしょう。だから憧れるのかなと。だめじゃん、じぶん……。

この物語には表現者がたくさんでてきます。何かを生み出す、送り出す、伝える苦悩。みんな真剣だからこそ、壁にぶつかっているのです。それを乗り越える姿、ライバルと戦い、そして高め合う姿、とてもいいものです。ライバルってなんですか? 普通、そういうのっているものですか? わたしの周りにいませんよ、そういうライバル! わたしのちっぽけな苦悩はいいとして、ライバルとかもほしいです!

この漫画のいいところはほかにもまだまだたくさんあります。まだ若いのにいろいろ詰まったバックグランドをちゃんと持っている生きてるようなキャラクターたちに、綺麗であったりときに残酷であったりするセリフ、シーンによって温度が変わるような絵、どれもこれも一級品です。すばらしいです。

ああ、ネタバレせずに感想を書くのがむずかしい! 読み終わってみればたくさん言いたいことがあります。ああしてほしかった、こういうのが見たかった、もっともっと……と。だけどそれは出来が悪いというような不満ではありません。この物語の出来が良いので、現実に対して不満を持ってしまうように、もっと別の未来が見たかったと感じてしまうのです。

連載中から何度も読み返した漫画です。そうしたくなるだけのパワーの詰まった作品です。こんな感想じゃわからねーよ、という人はとりあえず読んでみましょう。全部で11冊なので、大丈夫、1日あれば余裕で読めます!
「『愛の喜び』と『愛の悲しみ』があるのに、どうしていつも『愛の悲しみ』を弾くの?」
「それはね、公生。悲しみに慣れておくためよ」 
ではでは。